2022/01/02-03
八ヶ岳連峰
L桂野、喜多、榎田、宮脇
冬季バリエーション、アイスキャンディ
2022/01/02(晴)
赤岳山荘駐車場4:45 - 6:40行者小屋7:15 - 8:30阿弥陀岳北稜取付き - 11:30阿弥陀岳11:40 - 14:20行者小屋15:00 - 15:40赤岳鉱泉 幕営
天気予報を見る限り、阿弥陀北稜はどうやら初日の午前中が勝負となりそう。宝剣サギダルが撤退で終わったことも、次こそは登頂したい!というメンバーの気合いを増幅させ、元旦夜から道の駅に集合。スピード重視で午前中の核心突破を試みる計画となった。
行者小屋に荷物をデポし、喜多は赤岳鉱泉へ移動、北稜へは桂野、榎田、宮脇の3人でアタックした。
樹林帯内はトレースあり。取付き直下の急登は4つんばいでガシガシ上がる。雪が締まっており、ピッケルアイゼンがよく効いて心地が良い。登攀は全区間榎田がリード。ロープいっぱいになる直前に、魔法のようにピタっとピッチがきれる。榎田はどこでピッチを切るかあらかじめ予習していたとのこと。頼もしい。今期は雪がたっぷりで、2p目の雪稜は綺麗なナイフリッジとなっていた。登攀中は抜群の天候。南・中央アルプス、富士山が、澄んだ空気の中くっきりと見え、太陽の周りにはハロ。上空を飴細工のような輝く彩雲が流れていく。‥地球って、美しい!!
阿弥陀山頂までの最後の詰めは腰上ラッセル。宮脇も少しだけ先頭をやらせてもらったが、全く長続きせず。だが、こんなにたっぷりの雪に埋もれて遊ぶのは非常に楽しい。ラニーニャ万歳である。
阿弥陀から赤岳方面へのミックスの激下りは、桂野のルーファイのもとクライムダウンを交えつつ神経を集中させて下る。この緊張感も非常に楽しい。
天候悪化を懸念して休憩をほぼ取らずに行動していたため、文三郎尾根分岐までのアップダウンある稜線歩きで3人ともバテバテ。分岐手前でようやく休憩をとり、風が強まりだす前に行者小屋まで下ることができた。達成感から3人でグータッチ。
赤岳鉱泉へダラダラと歩いていると、中間点辺りで「お疲れー!」と声が。鉱泉から喜多が迎えにきてくれていた。喜多の声と笑顔で急に元気がでて、足取りが軽くなる。
翌日はアイスキャンディ受付時間までたっぷり寝られる。この晩桂野が、喜多に過去イチだと言わせるほど酔っぱらったことは、秘中の秘である。
2022/01/03(晴)
8:30アイスキャンディ受付 - 9:30アイスキャンディ練習・撤収15:45 - 17:00赤岳山荘駐車場
一番にアイスキャンディ受付を済ませる。加藤、望月の報告から相当混み合うかと思いきや、なんとガラガラ。我々のほか2、3パーティが入れ替わりでロープを張る程度であった。午前中はナメ滝場の壁を、交代で3本ずつ登る。昼食、テント撤収等をはさみ、午後はバーティカルの面を2本ずつトライ。宮脇にとっては人生初のアイス。モノポイントは喜多経由でOB二宮のものをお借りした。初めはおっかなおっかな、2本目、3本目は下手くそながらも、どんどん楽しさが増していった。先輩方も皆、今季初、久々のアイスであったが、すぐにコツを掴み、とても楽しそうに登っていた。
冬を満喫でき充実感たっぷりの2日間であった。様々なプランを検討し、状況判断が難しい中で計画を実行してくれた桂野、登攀もラッセルも先頭を切ってくれた榎田、様々な助言とサポートをしてくれた喜多。頼もしい先輩方に感謝。
鳳凰、八ヶ岳ともにしっかり寒かったが、個人的には越沢バッドレスが、最近の山行で一番寒かった‥
記:宮脇