2016年10月8日-10日 谷川岳集中 万太郎谷


日程:2016/10/8-10
山域:万太郎谷
メンバー:L渡辺(三)、瀧濱、岡、坂本 計4名
<10/8(土)天候:曇り時々晴れ 気温:登山口26℃ テン場20℃>
05:30起床 → 06:28土樽駅 → 06:37土合駅08:34 → 08:42土樽駅09:19 → 09:58吾策新道登山口 →
11:52関越トンネル換気口 → 12:11オキドウキョ沢12:40 → 15:07一ノ滝15:17 → 16:37ビバーク地 → 21:00就寝

<10/9(日)天候:雨 気温:テン場10℃  山頂-8℃>
06:30起床 → 08:30出発 → 09:15三ノ滝12:00 → 16:10肩の小屋 → 20:30就寝

<10/10(月)天候:晴れ 気温:肩の小屋3℃ 登山口13℃>
05:00起床・朝食 → 06:17出発 → 07:13熊穴沢避難小屋 → 07:51天神平 → 08:05谷川岳ロープウェイ乗り場

10/8
前夜に土樽駅の無人の駅舎内で仮眠をとることに。既に6人の大学生らしきパーティが仮眠をとっていたので、少しスペースを空けてもらった。共装のロープを前田さんの車に忘れたことに気付き、瀧濱さんと坂本さんが、翌朝始発で谷川岳ロープウェイ臨時駐車場で幕営している前田さんパーティの所へ取りに行き、下りの始発で土合駅に戻ってきてからの出発となった。

吾策新道登山口から舗装道路を15分ほどにある堰堤から入渓。
美しいナメ床が出迎え、小滝や釜のある河原状をしばらく行くと、オキドウキョ沢が出合いゴルジュ帯となる。
暑ければ泳いで通過したかったが、この日は水温も冷たかったので高巻くことにした。
だが坂本さんのみ、へつり、泳ぎ、4m滝はシャワークライムで登っていった。水流も強く少し苦戦したようだ。
その雄姿に触発されたのか、瀧濱さんもその先に現われたゴルジュ内の滝を泳ぎ、シャワーラクイムで登っていく。
この流れは次は僕か?と思ったがそこはやめておく。冷静に判断するのが僕の良いところである。

そして初日のメインディッシュとなる一ノ滝30mが堂々と現われた。
右壁が登れるようだが、滑りそうでまた時間がなかったので左岸を高巻くことにした。
この巻き道のみトレースが薄いため、高く上がりすぎたり高巻く場所を間違える遡行者が多いようだ。
また、濡れた土が緩く傾斜もあり慎重さが必要だ。
比較的に安全な高巻きしか通ったことがなかった瀧濱さんは、高巻きの危険性を身を以て知ることができたようだ。

その後ゴーロ状となりニノ滝が現われたが、右壁を快適に登ることができた。
二ノ滝を過ぎて少し行くと左側上部に4~5人が幕営出来る場所があり、そこでビバークすることにした。

10/9
夜中から豪雨になり、ツェルトをタープ状に張っていたため朝起きるとみなズブ濡れになっていた。
沢は大幅に増水し危険性を感じたので、できるだけ水線に入らずに遡行することにした。

3mチムニー滝を過ぎるとゴルジュ帯となり、三ノ滝沢が出合い迫力のある光景が広がっている。
2段40mの滝の下段は坂本さんがトップをはり、濡れて滑りそうな悪い足場を慎重に登っていく。
上段は水量が多くとりつけないと判断し、高巻きすることにした。
瀧濱さんがトップをはり、右壁の水流内をトラバースし、灌木帯に入ろうとする。
水流も強くコケが滑ってスタンスも良くないようだったが、ずぶ濡れになりながらなんとか突破!
濡れたくなかった僕は、別のルートから登ることにしたがこちらもスタンスが悪く慎重さを要した。
結局、三ノ滝を登るのに3時間ぐらいかかってしまったようだ。
滝のそばで長時間強風に煽られていたことで、みなガタガタ震えていた。
少しでも体温を上げるために、暖かいお湯と行動食を流し込んで出発した。

源頭部に出ると強風が吹き荒れ、濡れた身体からどんどんと体温を奪っていく。体感温度は-10℃を越えていた。
そのため、渡辺(三)の動きが鈍くなってしまい、ゆっくりでしか登れない。
肩の小屋までもう少しだったので、僕が先に登り荷物を取りに戻ることにしたが、
僕自身も低体温症だったようで判断力が低下していたようだ。
肩ノ小屋が見えたと思っていたがそれは幻覚であった。
初めての体験で少し興奮するとともに、自分も限界が近いと危機感をもった。
肩の小屋に着き荷物を置いて戻ると、ガスと強風で渡辺(三)たちがどこにいるか全く見えなかった。
渡辺(三)の防寒具やツェルトを僕が持ってしまってたことを思い出し、彼らが小屋に着くまでは不安と後悔でいっぱいだった。

30分後に全員無事に到着。
時間的にロープウェイに間に合わず、体力的にも限界だったので肩の小屋に泊まることにした。

10/10
天気も回復し、朝陽を浴びて紅葉に染まる稜線が美しかった。そんな中、瀧濱さんは仕事だったので急いで下山していった。
谷川から六本木に向かう彼を心から尊敬する。

熊穴沢避難小屋を過ぎると、ロープウェイの運行開始とともに登ってきた登山客の大行列とすれ違う。3連休最終日にやっと天気予報も良くなったので、紅葉を求める登山客が集中したようだ。ロープウェイ乗り場にはまだまだ行列が続いていた。 (記:岡)