【1日目】中央道が混んでおり扇沢の駐車場に着いたのが3時すぎになってしまう。無料駐車場もぎりぎり2台確保することができた。
扇沢駅の軒先で1時間仮眠し5時から切符売り場にならぶ。トロリーバスに無事乗車し、黒部ダムで先を急ぐ山崎を見送る。雷鳥沢キャンプ場で休憩を取っていると晴れてきたので雨具を脱いだ。重荷を背負っての雷鳥坂は暑くて汗が垂れるほど。快調な桂野と横山に先行してもらいテン場を確保してもらう。
テント設営後、源次郎尾根取付きを確認するため剱沢雪渓に向かう。雪渓からアイゼンを装着して下っていくと平蔵谷に大きな三角岩が見え、源次郎尾根の取り付きには明瞭な踏み跡が確認できた。
【2日目】源次郎組は午後天候が悪化する予報だったため、別山尾根ルート往復に計画を変更した。4:30に出発し順調に進んでいたが平蔵の頭から鎖場が渋滞。カニのたてばいやよこばいは長蛇の列だった。結果的には雨に降られることなく昼前にテントに戻った。
夕方チンネ組を迎えにいくと、山崎がゲッソリ痩せた顔をしており、坂本も疲れた様子だった。テンバに戻ると宇塚ファミリーの大ちゃんが元気よく雲稜コールをしてくれました。
【3日目】八ツ峰上半の計画だったが、終日天候不良のため雪渓の歩行訓練すらできず、停滞となった。あまりに退屈なため即席トランプをつくりババ抜き大会を開催した。
【4日目】剱沢雪渓を下って1時間で取付きに着き、アイゼンとピッケルを片付ける。
先行は1パーティーほどで、順調に高度を上げることができた。途中ロープを2回ほど出して慎重に大岩を乗り越える。ハイマツの木々をくぐったり登ったりしていると森林限界を超えて岩稜歩きが始まる。一峰に近くなると八ツ峰の登攀者や熊の岩のテントを確認できた。気持ちの良い景色の中を二峰に向かって登り返していくと、懸垂下降点に到着。太い鋼製の鎖と残置スリングがあり、それらを支点とし50mロープ2本で下降した。あとはひたすら山頂に向かって高度を上げて行き無事に人でごった返すピークに到達。下山は一般道で剱沢キャンプ場へ戻った。
【5日目】テントなどを片付けた後、ヘッデンをつけて暗がりの中を出発。何度かルートを間違えながら剱御前小屋へ。ここで美しい日の出を鑑賞してから、名残惜しいが下山した。
温泉で五日間の汚れを落とし、渋滞の影響もほとんど無く帰京することができた。
(記 原)