一ノ倉沢烏帽子沢奥壁南稜

日程
2018年6月23日
山域
谷川岳
メンバー
L山崎、長谷
目的
アルパインクライミング
天気
晴のち雨
行程
3:30ロープウェイ 駐車場発 ~4:10 一ノ倉沢出合着 ~5:00 テールリッジ ~6:00 南稜取付き ~6:20 登攀開始 ~8:50 終了点 ~10:00 5ルンゼの頭 ~11:30 国境稜線 ~12:30 肩の小屋 13:00 ~15:50 指導センター

ロープウェイ駐車場にて仮眠。3時に起床し、私達が準備している段階から、他にも2、3パーティが続々と出発していた。
出合には雪渓が残っており、短時間でテールリッジに取り付けた。危ぶまれていた崩落箇所もなかった。
テールリッジを抜けると南稜取り付きへ左にトラバースするが、染み出しで岩が濡れておりいやらしかった。私は登山靴だったが濡れた岩はずるずるすべり、滑ったら下まで転がり落ちるような箇所なのでかなり怖かった。
南稜は、6時には計4パーティがおり、私達は3組目。遅くても7時には登攀を始めていたかったので、ギリギリ間に合った。
この時点では天気が良好で、陽がさしていた。こんなに天気のいい谷川岳は初めてだ。
ピッチは全て山崎トップ、長谷フォロー。今回の目標は国境稜線を越えることだったのでスピ~ドを意識した。
登り始めて感じたのは、岩がなんだか丸くてつるつるしている。往年の人気ルートのためだろうか。
6ピッチ目の馬の背リッジは、高度感が半端でない。しかも浮き石が多く、特に中盤は手も足もすべての岩がぐらついた。
最終ピッチがV級で核心。終了点の手前が悪いとのことだったが、さらに今回は染み出しのためか水びだしだった。
九時前には全ピッチを終えられたが、終了点から先の岩場が、これまた濡れていて悪い。ここが今回の山行の中で最も怖かった。
5ルンゼの頭は山崎にロープを出してもらう。この頃から天候が悪化し、風も強くなった。
藪こぎを終え、無事に国境稜線を越える。肩の小屋で休憩したが、雨がぱらつきだしたので、森下さんに挨拶して早々に下山を始める。
西黒尾根を降りる途中で雨が本降りになり、そこからの下山が長く感じた。西黒尾根の岩稜帯を雨天時に下るのは厳しそうだ。
無事駐車場までたどりつき、湯テルメで温泉につかってから帰路についた。

今回、目標だった一ノ倉沢烏帽子沢奥壁南稜を無事完登することができた。岩が濡れていたりもろかったり、先輩達がよく言ってた「沢登りはアルパインの練習になる」という言葉を痛感。アプローチから詰めまで、気が抜けるところがほとんどなかった。唯1藪こぎが、笹というホールドがあるのでほっとできた。次回トップで行けるような機会までに、沢と岩をもっと経験しておきたい。

(記 長谷)

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