山行メンバー4人中2人がケガで不参加とややナーバスな気分でスタートした今回の山行だったが、好天のもと過不足ないグレード感のルートで久々のマルチピッチを楽しめた。
二子山倉尾登山口前のスペースに車を停め10分ほど歩き股峠へ。分岐を坂本方面へ下るとすぐに祠エリアが見えてきた。難しそうなルートを眺めながらここは素通り、しばらく登山道を歩いていくと山頂付近にひょっこりと出てしまった。ろうそく岩方面に曲がるところを直進してしまったようだ。30分ほど時間をロスしてしまったが引き返して中央稜取付へ到着。1パーティが待ちの状態でその前に2パーティが登っているとのこと。登攀準備をしているとさらに2パーティがやってきた。しばらく待機の後、つるべで奇数ピッチを柳下、偶数ピッチを長谷で登攀を開始。ザックはひとつにまとめてフォローが担ぐことにした。全体的にガバや足の置き場がしっかりしていて登りやすいが、2ピッチ目終了点直下のカンテを右に回り込まないと厳しくなるのと、事前に確認していた3ピッチ目核心の2本のクラックが1本にまとまる上部。おもむろに手足を突っ込んでゴニョゴニョしてみたものの、自分にはちょっと無理そうなのでここはA0でやり過ごしてしまった。(ピンはあるが不安ならカムの1、2番あたりを持っていくと安心かも)事前にアドバイスをもらったようにロープはシングルで問題なく、屈曲する支点もスリングで長めにとっておけば流れが悪くなることはなかった。50mだと6ピッチで微妙に山頂まで届かずもう1ピッチ切って7ピッチとしたが、最後はロープを引いていっただけなので実質6ピッチで登攀は終了ということなのかもしれない。宿題になったクラックにも再チャレンジしたいので、今回いけなかったメンバーとまたあらためて訪れたいと思う。
(記 柳下)