2018年4月28日-29日 白馬岳主稜
 


日 程: 2018/4/28-29
山 域 : 白馬
目 的 :雪山登攀・縦走
メンバー: 坂本、柳下、加藤(智)   天 気: 晴
4月28日
6:30猿倉荘→7:30白馬尻主稜取り付き→10:00八峰稜線→13:00標高2,430mの稜線にて幕営
4月29日
3:00起床→4:30出発→6:00白馬岳山頂→7:30杓子岳トラバース→9:00白馬鑓山頂→1:00鑓ヶ岳山頂→10:30鑓温泉→12:30小日向のコル→13:40猿倉荘

白馬尻から白馬山頂へ突き上げる一本の顕著な稜線。
最後の雪庇をのっこすとそこが山頂である。
なんと効率的で美しいルートなんだろう。
そして大雪渓を登る人々を眼下に優越感に浸りながら空中を散歩する。
自分の夢であり、雪山を始めた一つの目標だった。
その目標を先輩の坂本に相談し、リーダーを請け負ってもらってから心待ちにしていた訳である。
1ヶ月前から予約したムーンライト信州に飛び乗り、昭和のサラリーマン岳人さながら硬いシートの電車に揺られて山に向かうのも、日本的アルピニズムとして普段とは違う山行にスパイスとなる。
白馬に着いたらタクシーに飛び乗り、猿倉を目指す。

今シーズン最初は無理にしたって、今日の中では一番に取り付きたい。
口には出さないが皆心が踊る。
白馬尻に着く。予想はしていたが雪が少ない。
8峰への取り付きまでに大きく口を開けたシュルンドが行く手を阻む。
稜線上に顔をだしたハイマツの枝を掴みながら、切れ落ちたレッジを直登して進む。
右も左もスッパリと切れ落ちていて素晴らしい高度感、日が登るにつれて雪が緩み出しステップがズルズルと滑る。
全体的に悪い。
一歩一歩に緊張を強いられる。
4峰付近の稜線上にスペースを見つけ、幕営地とした。軽量化のためシングルウォールテントに夏用シュラフ。寒かったが我慢できない程ではなかった。


翌朝4時30分に出発する。
風もなく、さほど寒くない。主稜直下までぐんぐんと高度を上げる。
上部は気温が低いためかまだだいぶ雪が残っており、斜度は急なもののステップは決まりやすい。
主峰直下で一呼吸をおき、60mの雪壁をフリーで登り頂上へ飛び出した。

杓子、白馬鑓と稜線を縦走し、白馬鑓温泉で一風呂浴びて下山した。

何度でも行きたくなる素晴らしい稜線。次回は3月下旬の雪の多い時期にチャレンジしてみたい。   (記:加藤智)