2016年10月22日-23日 奥多摩カモシカ山行


日程:2016年10月22-23日
場所:奥多摩 長谷恒コース
メンバー:坂本(L)、野島(SL)、瀧浜、桂野、柳下
10月22日(土)~23日(日)
08:30 武蔵五日市駅(集合) - 08:50 廣徳寺 - 09:30 今熊神社鳥居 - 11:00 入山峠 - 12:20 市道分岐 - 13:10 醍醐峠(休憩) 13:40 - 13:45 醍醐丸 - 14:50 三国峠 - 15:10 熊倉山 - 15:50 浅間峠 - 16:30 日原峠 - 16:50 土俵岳 - 17:20 丸山(巻き道) - 17:50 笛吹峠(休憩)18:10 - 18:40 数馬峠 - 槙寄山 - 大沢山(巻き道) - 20:30 三頭山避難小屋(休憩) 21:00 - 22:45 都民の森駐車場 23:00 - 鞘口峠 - 風張峠 - 00:40 月夜見第2駐車場 - 天神山 - 惣岳山 - 02:10 御前山 - 鞘口山 - 04:00 大ダワ - 05:30 大岳山 - ロックガーデン - 07:30 御岳神社 - 日の出山(巻き道) - 金比羅神社分岐 - 五日市会館 - 11:30 武蔵五日市駅

いつかやろうと話しには出るが、決して計画を立てることの無かったカモシカ山行。
24時間眠ることなく山の中を歩き続けることを考えると、微妙に体と心が拒絶反応を起こしていたのだ。
そんな地獄の釜の蓋をあけて計画されたルートは、日本のトレイルランニングのパイオニア「ハセツネCUP」のコース。距離71.5km、累積標高差4582m。

楽しみにしていた山行は雨で中止ばかりだった今年の秋。カモシカ山行決行の朝、雨は降っていなかった。

集合場所の武蔵五日市駅に到着すると桂野さんから連絡が入る。どうやら立川での列車切り離しで、奥多摩方面の車両に乗ってしまったようだ。後から追いかけるとのことなので、4人でゆっくり先行してスタートすることにする。

光徳寺の門柱が出てきたあたりから山道の様相になり、巨大な変電所(新多摩変電所)の設備に少しテンションがあがる。今熊山の辺りで息を切らしながら走ってきた桂野さんと合流。先はまだまだ長い。

醍醐丸の手前で開けた場所があったので昼食をとる。

今回は荷物を軽くするために食料はおにぎり4個と袋詰めのパン。行動食に補給用ジェルーとカロリーメイト、チョコレート。水場の利用を考えて水は1.5リットル。

体力的に厳しそうなのでキリ詰めて軽くしたかったのだが、長丁場の山行で自分には少し足りなかった。

小休止を挟みながら淡々と歩き続け、16時をまわる前から辺りは暗くなりはじめていた。
笛吹き峠で食事のために休憩をとるが、日が暮れてからは、歩みを止めるとダウンを一枚羽織っても寒さが堪える。野島さんが入れてくれた温かい紅茶がありがたい。

膝の調子があまり良くなさそうな桂野さんが少し辛くなってきたようだ。瀧浜さんのストックを借り、いけるとこまで頑張るが無理そうなら離脱すると言う。
そろそろ疲れたなと思いながら歩いていると、突然視界に浮かびあがった三頭山避難小屋。ここでようやくルートの半分だ。
嬉しいような嬉しくないような複雑な気分。避難小屋付近の水場をあてにしていたのだが、どうも見当たらない。ここで休憩をとりながら相談。正規ルートの三頭山は外し、都民の森方面に一度下ることにする。

20分ほど下ったところに水場らしきものがあり、ここで水を確保。都民の森駐車場まで降りると自販機まであり、ここでレッドブルを購入。何だか元気が出てきた。ショート缶のくせに伊達に200円以上もするだけのことはある。

ペース調整のために先頭を坂本さんから桂野さんに交代し、鞘口峠からから登り返し正規のルートに復帰する。
風張峠を越えると一旦車道に出て歩くことに。この時はアスファルトの道に何だか少しホッとした。日付の変わり目をみんなで歩きながらカウントダウン。

月夜見第2駐車場から再び山道へ。朧月の山道は暗く、先の登りが見えないのは、疲れが溜まってきた身には幸いか。歩きながらも眠気で頭がぼんやりしているところへ、御前山までのアップダウンで体力を削りとられる。

明るいうちに何度か歩いているが、こんなにキツイ山だったろうか?!ルートも少し外れてしまっていたようだ。眠気でフラフラするが大ダワ辺りは崖が切り立っていて落ちたら無事では済まない。体力的にも精神的にも疲れはピーク。足の付け根や指が痛み出し、胃の調子が悪くなってきたのか軽く吐き気までする。胃薬を飲み、テーピングをしてゴールを目指す。

大岳山山頂に着くと、空はうっすらと明るくなりはじめ、青暗く滲み出した奥多摩の山々の上にぽっかりと富士山が浮かんでいた。
御岳山まで来ればもう気は楽だった。辺りもすっかり明るくなり、朝の早い店はもう営業している。
登ってくる登山者やトレールランナーに挨拶しながらダラダラと長い金比羅尾根をひたすら下り一般道へ。
ハセツネCAPのスタート・ゴール地点の五日市会館前を通り過ぎ、武蔵五日市駅へと歩き続ける。11:30に駅に到着。

長かった。ひたすら長かった山行がようやく終わった。27時間の行動時間、ぐったりというよりうんざりといった感じだが、とりあえず5人揃って無事にゴールできたことを喜びたい。
調べてみたら2016年ハセツネ優勝者のレコードは7:27:51だった。。信じられんっ!!    (記:柳下)