日程:2016/08/25-26
山域:苗場山釜川ヤド沢
目的:苗場山の名渓を遡行
メンバー:L渡辺(三)さん、岡 計2名
<8月24日(水)
21:30錦糸町駅 → 24:15道の駅南魚沼雪あかり25:30
<8月25日(木) 晴れ 気温22℃>
04:45道の駅南魚沼雪あかり05:00 → 6:00釜川林道ゲート06:30 → 06:40取水口(入渓)06:52
→ 08:05左俣出合 → 12:05三ツ釜13:23 → 15:15(30m滝上)15:45→ 16:00BP → 20:00就寝
<8月26日(金) 晴れ 気温29℃>
05:30起床 → BP07:30 →11:20林道11:40 → 13:00釜川林道ゲート
<8/25>
連日ともに平日ということもあり、駐車場に到着すると僕らの車だけであった。
駐車場から10分、沢に入ると巨岩帯が広がり高度を上げていく。
25kg弱のザックを背負っていると、ちょっとした滑りが大事故に繋がりかねないため慎重に歩く。
時には胸まで浸かって泳ぎ、高巻き、懸垂下降をし子滝と長いトロをを詰めていくと待望の三ツ釜が姿を見せた。
迫力ある大スラブと美しい白波を立てるこの大滝は一見の価値がある。
三ツ釜は釜川右俣(千倉沢)とヤド沢の出合いの場でもある。
左の釜川右俣は上級への登竜門として格好の沢のようだ。もう少し実力をつけてから訪れるとしよう。
ここで昼休憩をとり、渡辺(三)さんがソーメンを作ってくれた。
洗濯ネットを使い流水で洗い流す。昔はストッキングを利用していたこともあるようだ。
今後自分がソーメンを作る時にどちらを利用するか悩むとこである。
ヤド沢に入ると、10m~30mの高い滝が続く。10m以下の滝でもいやらしいものが多い。
トポに書いてあるルートが増水していたことでアテにならず、結局自分で易しいルートを見つけて進んで行く。
高巻き中に左手にヤケドのような痛みが走った。
最初トゲか何かを刺したのかと見ると何度も痛みが走る。
ハチである。
知らずにハチの巣でもつついてしまったのか、執拗に左手のみ攻撃してくる。
慌てるも足場の悪い高巻き中であったため、走って逃げることもできず「痛い痛い」と叫びながら
振り払うぐらいしか対応できなかった。
懸垂下降後、安全な場所で取り急ぎポイズンリムーバーを使い、塗り薬をつける。
僕は左手だけで10か所、渡辺(三)さんも4か所刺されてしまったようだ。
気づくと買ったばかりで1度も使用していないルベルソがない。逃亡中にどこかで落としたようだ。
まさに泣きっ面に蜂である。
増水の影響で登攀が難しくなっており、滝の登攀に時間を要し気づくと15時になっていた。
予定していビバーク地を諦め、ナメが広がる乾いた場所でビバークすることにした。
<8/26>
起床するも朝方は冷えていた。
遡行開始後すぐに泳ぎがあることが分かっていたので、のんびりと朝食を取り
陽が出て温かくなるのを待った。
痺れていた左手も、薬が効いたのか落ち着いててほっとした。
前日よりは水量が減ったように感じたが、トポには登れると書いてある20m滝は登れそうになく、
20m、50mの高巻きを強いられる。
朝いちでの高度感ある登攀は、まだ肉体も精神も起きておらず、より緊張した。
沢に入る人が少ないためか、全般的に巻き道にトレースがなく非常に悪い。
前週に訪れた白毛門沢で、
藤田さんに「高巻きが一番危険。小さく巻くことが大事」と言われたことを身を以て知った。
また、まとめて高巻きをすると、自分の場所・目の前に現われた滝がどれか分からなくなってしまった。
高巻き中にも、都度滝の位置を確認する必要性を感じた。
2日目にもなると、渡辺(三)さんへお助け紐が必要かな?とか
渡辺(三)さんからのフォローなどお互いに連携が早くなっていた。
そして最後の25mを登り終えると、その先はナメとなり、どうやら核心を越えたことが感じられた。
安堵感と充実感で溢れ、遡行終了点で渡辺(三)さんと硬い握手を交わしていた。
<感想>
今回は初の泊まりでの沢登り。
天気にも恵まれ、憧れていた沢での焚き火が出来たことで非常に満足している。
釜川ヤド沢は高い滝が多く、登攀と高巻き力が要求される沢であった。
今回は道中全てトップをはらせてもらったのだが、
20kg以上のザックを担いだままでも慎重かつ安全に登ることができ、少し自信がついた。
一方で高巻きになるとまだまだルーファイが未熟で、時折渡辺(三)さんにルートを修正された。
今後も沢に足を運び、経験を積んで行きたい思う。 (記:岡)