今年の夏合宿は全員の日程が合わず、前半組と後半組に分けた。
前半組は登攀主体。後半組はほとんどが新人だったので八峰縦走など縦走主体。
【期間】 2016年(平成28年)8月11日(木)~14日(日)
【山域】剱岳周辺
【目的】ガレ場通過技術の習得
【メンバー】L 秋山 、柳下、岡、瀧濱、山崎、坂本
<8/10(水)>
22:20国分寺駅22:30 → 04:10立山駅
<8/11(木)>
05:30起床 立山駅07:10 → 08:20室堂08:45 → 09:05雷鳥荘手前09:25 → 11:55剱御前小舎12:10 → 13:00剱沢キャンプ場
<8/12(金)>
03:00起床 剱沢キャンプ場04:45 → 10:10八ツ峰Cフェース取り付き10:40 → 10:50熊の岩
<8/13(土)>
03:00起床 熊の岩04:40 → 05:30Ⅴ・Ⅵのコル → 13:50八ツ峰の頭14:50 → 15:10池ノ谷乗越15:33 → 16:28長次郎ノ頭 → 16:31長次郎のコル16:47 → 17:13剱岳本峰17:32 → 17:59平蔵の頭 → 18:42前剱 → 19:27一服剱 → 19:51剣山荘 → 20:25剱澤小屋 → 20:33剱沢キャンプ場
<8/14(日)>
05:00起床 剱沢キャンプ場07:46 → 08:28剱御前小舎08:52 → 09:50雷鳥沢キャンプ場10:00 → 10:16雷鳥荘 → 10:49室堂
<8/10>
柳下さんが仕事のため、それ以外の5名で集合し、出発。
食当であった柳下さんが担当する予定だった食材の買い出しを行ったため、22:00だった集合時間を22:20へと変更した。
立山駅は山の日ということもあり、駐車場は満車だったため、少し離れた臨時駐車場に停車し、仮眠。
<8/11>
初日は室堂から剣沢キャンプ場までの移動の予定。
立山駅06:00発のケーブルカーに乗る予定が、チケット購入に90分待の列が出来ており、予定より1時間遅れで立山駅を出発。
また、柳下さんより「職場から帰宅し、これから向かう」という旨の連絡が06:00頃にあり、剣沢キャンプ場で合流する約束をした。
室堂を出発してすぐの雷鳥荘手前で前半下山組の渡辺(三)さん、浦さん、小林さんと合流し、雪渓の状況などの情報を共有いただく。
剣沢キャンプ場へは13:00に到着し、テント設営と休憩後、時間に余裕があったため、渡部(三)さんから情報を頂いていた、剣沢キャンプ場西側の雪渓にて歩行訓練を行った。
訓練後、テン場にて18:00頃に柳下さんが合流、その後18:50に前半組の岸川さん、野島さんと合流。
前半組から本峰や北方稜線、熊の岩周辺の情報を共有頂き、就寝。
<8/12>
当初、別山尾根より本峰、北方稜線へ抜ける予定だったが、非常に混んでいたことと、前半組より剣沢夏道が通行可能になったと情報共有いただいたことから、長次郎谷から八ツ峰上半を経由し本峰へ向かい、一般ルートで剱沢キャンプ場まで戻るルートへと急遽予定を変更とした。
まず剱沢キャンプ場から剱沢へ降りたが、雪渓は雪が少なく危険な状態だったため、秋山さんにルートファインディングをしていただき、途中夏道を通りつつ、雪渓を横断し長次郎谷へ入る。
長次郎谷では先行パーティー(このパーティーはイッテQ登山部でした!)のガイドの方より、雪渓の状態に関する情報をいただき、途中から先行パーティーと同様に左岸の岩へ上がり、熊の岩を目指した。(やはり少し進んだ雪渓には大きな穴が空いており、通行できない状態であった)
この日は、熊の岩へ午前中には到着したが、人数が多く、そのほとんどが新人だったため、本峰を今日中に抜けることが出来ないと判断し、時間は早かったが熊の岩でビバークすることとした。なおビバークは練習も兼ねるため、シュラフを使わず、ツェルトをストックを使いテント状にして行った。
<8/13>
皆寒さのためあまり眠れず、3時前には皆起き始める。
温かいお茶と朝食を取り体を暖め、04:40に熊の岩を出発、50分でⅤ・Ⅵのコルに到着。
Ⅴ・Ⅵのコルから取り付き多くある浮石に神経を使いながら、少しでも危険な箇所は、岩やハイマツ、残置ハーケンなどでプロテクションを取りながらトップが登り、セカンド以降はフィックスロープで登る形をとった。
安全にロープを多用したことや、人数が多かったこと、その殆どが新人だったこと、他パーティーの待ち時間もあり、本峰へは出発から約13時間もの時間を要してしまい、剣沢キャンプ場へは更に3時間後の20:30過ぎの戻りとなった。
皆前日の寝不足と長時間の行動の影響で、夕食後すぐに就寝した。
<8/14>
最終日は下山のみのため遅めに起床し、天気も良かったためテントやツェルトを乾かしてから撤収し、特に問題なくコースタイムを巻いて室堂へ到着。
剱御前小舎手前でも雷鳥の親子を見ることができ、良い思い出となった。
【感想】
昨年、個人で一般ルートから剱岳に登った際にいつか行きたいと思っていた八ツ峰を実際に登ることができ、非常に感慨深い山行となった。
また、三日目のロープを使った八ツ峰上半の通過は、考えていたよりも非常に時間がかかり、これまでのゲレンデでのロープワーク訓練の際に先輩方が何度もおっしゃられていた、スピードがいかに重要かということを身をもって体験できたのも良い経験となった。
(記:坂本)