2016年6月18日 奥多摩 水根沢


時:平成28年6月18日(土)
場所:奥多摩 水根沢谷
メンバー:前田,鈴木(博),岸川,坂本,岡,長谷,山﨑,津島,兵頭(9名)
目的:夏の沢登にむけてのトレーニング
天気:晴れ 気温30度
8:45駐車場9:00-9:10入渓地点9:30-10:00二条CS3m10:20-12:30半円の滝-12:40遡行終了地点12:55-13:00登山道-13:25駐車場13:45-14:00奥多摩駅

 駐車場を出発し、10分も歩かないうちに無料休憩所につく。そこを少し過ぎた辺りが入渓地点となる。我々が到着すると、数名の1パーティ準備をしていた。その方たちの話によると既に20名ほど入渓しているとのこと。すぐに準備をし、遡行開始。天気は晴れ、気温30度程で絶好の沢日和。沢の水は入った瞬間ひやりとしたが,その後はとても心地よい。.

 小滝を進むと、チョークストーン(CS)の滝。3m程ある。淵をへつるが途中より水の中へ。胸部あたりまでつかりながら進み。.右岸を這いあがるように進む。先に行ったメンバーは登り終わったメンバーの手をつかみ登れたが,私は足場が探せずメンバーに完全に引き上げてもらう形となる。

 一般道の木橋を上に見つつ過ぎると2条CSの滝に到着する。すでに7名程度の1パーティがおり、ロープで確保しながら登攀していた。近くで順番を待つこと約10分。順番がきた.左岸よりへつり慎重に登る.津島さん他何名かは下流より見て左の滝を中央から進み勢いを乗り越えて遡行。パワーがあるなと感じた.長谷さんは登りきってみんなが安心して進んだところ、気付いたらいない…滑り落ちていた。

 その後深い釜がある滝へ。前田さんと兵頭は左岸を高巻くがそれ以外のメンバーは直登する。

少し進むとCSトイ状4mの滝へ。前田さんは右岸を高巻き懸垂下降で下りる。その他のメンバーは滝を直登することに。滝壺には大学生らしき数名のパーティがいたが。先に登らせてもらうこととなる。水量が多く、釜も深い。泳げない自分にとっては怖さもあったが、ロープで確保してもらっていれば釜は何とか乗り越えられそうと判断しトライすることに。

クローブヒッチで自分のカラビナにロープを付け、確保し登攀開始。突っ張って登るが少し進んだところで足を滑らせ落ちる。ロープでつながっていた山﨑さん、岡さんは既に突っ張って登っており、滝つぼにいる私に上よりアドバイスをしてくれる。しかし、水の勢いにどうすることもできず、結果山﨑さん、岡さんに彼らのロープを外してもらい先に行ってもらう。

今思えば自分のスキルのなさにより仲間を危険に晒したのだ…。滝の水を直に浴びることで自分の体力が徐々に奪われ、疲労していくのを感じる。その時上方より山﨑さんが声をかけてくれる。足の置き場と手の場所を教えてくださり、励ましてもらい何とか登ることができた。数10分とどまっていたのではと思えるくらい長い時間に感じた。

登りきったところで待機していた前田さんに休み、落ち着いてから登るように言われ、休憩をとる。少し休んだ後立ち上がり2段の滝を巻くために左岸を登る。前田さんにこういう時こそ慎重に、注意して登るように言われたが、3メートル程度登ったところで足を滑らせ滑落。釜に着水。呆然。前田さんに再度休むように言われ休憩し、ロープを待つ。ロープをつけ確保してもらいながら上方に上がる。上方では坂本さんがビレイしていてくれた。仲間の顔を見てほっとし、上がってすぐにロープをはずしてしまったが、前田さんに本当に安全なところまで行ってから外さないと危険だと教えてもらう。

 少し歩いた後、大休止。日が当たるところを探してもらい、休憩させてもらう。疲労しきっていたのだろうか。それが顔に出ていたのかメンバーに色々声をかけてもらう。声をかけていただいたこと、坂本さんから暖かいお湯をもらいほっとしたことが今でも思い出される。

 その後再び遡行。30分も歩かないうちに半円の滝に到着。

半円の滝ではすでに1パーティが登りきり、上方で休憩を取っている様子が見える。右カーブがきれいな滝で、水の勢いもある。
次々とメンバーが突っ張って登っていく。先ほど突っ張りで落ちた私は登ることを半ば諦めていたが、鈴木さんに後押ししていただき、また水根沢の代表する滝を登れなかったと後悔したくないという思いもあり、トライすることに。
ロープを出してもらい確保してもらいながら登る。突っ張りで数メートル上がり、右に曲がったところで突っ張りを終える。ホールドやスタンスは、先ほど落ちたトイ状の滝よりはあったが、途中恐怖がよみがえる。
上下から励ましてもらいつつ足の置き場を一つずつ教えてもらいながらようやく登れた。
メンバー全てが登り終えた後、前田さん,鈴木さん,兵頭を除くメンバーが滝をウォータースライダーのように滑り下り、楽しむ。うらやましかった.

 少し進むと登山道へ続く踏み跡があり、その場所で遡行終了。

靴を履き替え、一般登山道へと登る。登った後20分程度で駐車場に到着、着替えをし帰途につく。

【感想】
今回ほど「仲間」を意識した山行はなかったと思う。常に仲間に助けられていることを忘れてはいけないと思った。また自分のスキルの未熟さが自分だけでなくその仲間すら危険にさらすことになるのだと実感した。
泳げない自分にとって,深い釜をもつ滝は怖さもあるが、それ以上にその美しく力強い姿に魅了されてやまないのも事実。安全に遡行できるように技術を身につけたいと思った。

【反省点・学んだこと】
①リスク管理が甘かった。確保のためのロープは完全に安全な場所に行ってから外すこと。
②疲労している時はしっかり休息をとること。またそんな時こそ慎重に行動すること。
③登攀中は最後まで気を抜かないこと。

今回、沢にご一緒していただいた前田さん、鈴木さんをはじめメンバーの皆様、助けていただき、励ましていただき本当にありがとうございました。.(記:兵頭)