2016年4月30日-5月1日 瑞牆山


場所:瑞牆山本峰南壁、カンマンボロン
日程:4月30日(土)~5月1日(日)
メンバー:L柏木、前田、斉藤、長谷
30日(土)  
7:00自然公園駐車場発~パノラマルート~10:00本峰南壁取り付10:30き~14:40瑞牆山山頂15:30~17:00富士見平小屋17:15~18:15キャンプ場~21:00就寝

1日(日)  
6:00起床~7:05キャンプ場発~8:00カンマンボロン~11:45下山~13:00キャンプ場着~13:30帰京

4月30日(土) 天候 晴れのち曇り
朝7時集合だったが、準備が整ったので早めに出発した。前田さんや柏木さん達が開拓したパノラマルートを通って、本峰南壁を目指す。途中、先輩方が連日通ったという岩小屋や、標識などのお話を聞かせていただいた。
自分達でルートを切り開くというのは、相当に大変な事だと知る。パノラマルートは、本にも載っているので、踏みあとがしっかりついていた。また、フィックスロープも15年ほど前のものが残っていた。かなり固くなっていたが、下手にいじったり変えたりするよりも、このままにしておいた方がいいだろうとの判断で、残置する。
取り付きの壁面に若干迷ったが、ここで間違いないという場所に出たので、柏木さんトップ、前田さんセカンドのペアと、斉藤さんトップ、長谷セカンドのペアで登攀開始。
1ピッチ目 スラブのクラック。ほとんど瑞牆の山頂に近く、稜線の岩場なので、高度感が半端じゃないし、風もかなり強い。セカンドではあるが、落ちられないという気持ちで登っているので、足が震えた。
2ピッチ目もスラブのトラバース。手がなく、いよいよ怖い。
3ピッチ目、4ピッチ目はゴロゴロした大きい岩を歩く。落ちる危険性が低いのと、スピードを求める為、ここは肩がらみでビレイし、つるべでいく。
5ピッチ目、尖った岩をレイバックで登る。最初の1歩が怖くて踏み出せない!なんとか恐怖心を抑えて登りきる。
6ピッチ目も歩き、7ピッチ目で、歩くかハイグレードかチムニーかの選択。面白いのはチムニーとのことだったので、チムニーを選択。長谷ここで一回落ちる。内面登攀の練習もしようと思った。
8ピッチ目も歩き。
9ピッチ目、10ピッチ目はまたクライミング。チョックストーンにスリングがはまってしまい、回収に手間取った。下からひくのがコツというのを、後で教えていただいた。必死すぎて気付けなかったが、柏木さんがその時「平らなスリングは高かったから絶対回収しろ!」と仰ってたそう。回収できてよかった。
10ピッチ目で、山頂着。
10ピッチ中、支点をとったのは1ピッチ目の2本。9ピッチ目、10ピッチ目で1本ずつ。ほとんどランナウトだった。
ふつうなら5ピッチ、6ピッチで1時間半から2時間というところらしい。ロープワークに手間取ったのもあり、4時間もかかってしまった。フリーとはまったく別物の緊張感とロープワークだった。
下山も意外に距離があり、テント場に着いたときには18時をまわっていた。約11時間行動。疲れたので、早めに就寝。


5月1日(日) 天候 晴れときどき曇り
前田さんは膝の痛みのため、テントで停滞。
柏木さん、斉藤さん、長谷の3人で行動。
昨日と同じくパノラマルートからカンマンボロン着。
本来登りたかったルートが苔むしと風化で登攀は無理との判断。左の梵字の方から登り、トラバースしてテラスに出ようと計画する。
柏木さんと斉藤さんが交互にトップで登った。手がけっこう悪いのと、浮き石が多いので苦戦しているようだった。
15メートルほどでピッチを切り、斉藤さんがトップで、長谷セカンドと柏木さんサードで続く。
2ピッチ目、斉藤さんがトップで終了点まで行こうとしたが、ギアが足りず、諦めた。午前で下山予定だったので撤退、懸垂下降で降りる。本チャンでは、迅速に撤退しなければいけないときもあるので、これも練習の1つとのこと。
降りてから、小1時間ほどボルトのある場所でアブミの練習をした。柏木さんに登り方を教わったが、壁にはりついてるアブミに足をつっこむのも難しければ、バランスを取るのも難しい。ビレイヤーにテンションをかけて引き上げてもらったり、かかとをくっ付けてバランスを取ることが必要と教えてもらった。正直、アブミは梯子のようなものと思っていたので、反省。
一人ずつ試してみて、12時近くなったので撤収した。


メモ:パノラマルート 公園駐車場から富士見平方面への登山道の、山側の道を歩き、五差路に出合ったら東へ行く細道
本峰南壁取り付き パノラマルートから一般ルートに出て、初めの鎖場の地点からルートを東へ外れて岩場へ出るところ


感想:今回初めてアルパインクライミングを経験しましたが、高度感と落ちられない緊張感、プレッシャーは今までにないものがありました。
アルパインをやるからには、アルパインの経験値をあげないといけないこともわかりました。
もうちょっと経験を積んで、今度は瑞牆はトップで登りにきたいと思います。
同行の皆様、ありがとうございました。                                      (記:長谷)

   
 パノラマルートからの富士山