2016年3月19日~22日  槍ヶ岳 中崎尾根


期間:2016年3月19日(土)~22日(火)
山域:北アルプス、槍ヶ岳 中崎尾根
メンバー:L秋山、渡辺三、野水、野島
19日(土)
6:00 西国分寺 → 11:30 新穂高温泉駐車場 11:50 → 13:30 穂高平小屋
※当初、18日夜発で19日に槍平小屋までの予定だったが、19日に雨予報が出たため、19日朝発で穂高平小屋までの行動とした。

20日(日)
起床3:00-出発4:10 → 8:20 槍平冬季小屋 8:40 → 9:50 中崎尾根取付 約2100m → 11:50 中崎尾根稜線 約2400m → 14:00 2500m付近 幕営-15:20 整地・設営完了

21日(月)
起床4:00-出発6:00 → 6:50 千丈沢乗越 → 9:30 岩稜帯敗退 → 10:20 槍ヶ岳山頂 10:30 → 12:20 肩の小屋 12:40 → 13:50 幕営場 14:30 → 16:20 槍平小屋

22日(火)
起床4:00-出発6:00 → 10:00 新穂高温泉駐車場

19日(土)
駐車場までは雪はなく、ロープウェイを過ぎた林道から雪が出てくる。林道付近の斜面は雪がまばらな状態。雨が降っているので傘をさして歩く。気温は高く、下着とシャツで十分。穂高平小屋は非常に快適であった。小屋内は学生と思われる2パーティーがおり、槍を目指す模様。彼らは3:00に起きるようなので我々も合わせることに。

20日(日)
他パーティーが出発後、続いて出発。濃霧でヘッドランプの照射距離が短く感じる。雪はグサグサで昨日と同じように気温が高い。白出沢を過ぎると、南東側の沢からのデブリが複数でており、通過は間隔をあけるなど慎重に行った。特に凄まじいのが滝谷からのデブリ。冷蔵庫より大きい氷塊がいくつも混ざったデブリがゆるやかで長い斜面を占領していた。槍平小屋ではワカンや傘など不要なものはデポした。
 中崎尾根への取り付きは、雪の状態を判断し槍平から少しあがり約2100mの地点から尾根へ向かうことに。グサグサの雪をラッセル。1/3程度上がると2人組の男性パーティーが後ろから来たので変わってもらう。が、彼らも(日帰り装備なのに…)苦戦しており、交代交代で進んだ。結局、尾根に出るまでの約300m上がるのに2時間を要してしまった。また、ガスが出て蒸し風呂みたいに暑かった。稜線に出ると少し歩いて2500m付近の立木がひとつある箇所でテントを設営した。夕方頃になるとガスがとれ雲海と素晴らしい展望が広がった。

21日(月)
快晴。気温も低く、雪がしまっていてアイゼンの良い音が鳴る。千丈沢乗越まで約50分。斜度の高い雪面トラバースは緊張した。風も強くなく、登攀日和。槍ヶ岳山荘に向かうまでの途中の岩場を、今日は雪の状態が良いので飛騨沢側を巻く事もできるが、直登することにした。しかし、ルートファインディングに難儀し、途中で懸垂をして飛騨沢側から巻くことになった。懸垂の支点は岩の突起を利用。本チャンの良いトレーニングとなった。
 槍の穂先は予想よりも雪がついており、なかなか楽しめそう。実際登ると非常に楽しく、つい気持ちがはやってしまうが、その気持ちを抑えて慎重に行動した。ただし下りは恐そうだ。
頂上で大展望を満喫し、下降へ。下降は念のためロープを出し、秋山さんがロワーダウンor懸垂で下降→フィックスロープセット→プルージックで他メンバー下降、を、3回程繰り返した。途中下降ポイントから支点まで距離があるところがあり、慎重にクライムダウンした。肩の小屋から槍頂上まで、登り約30~40分、下り約2時間を要した。肩の小屋からの下り時は、雪もゆるんできてアイゼンにまとわりつく雪ダンゴと格闘しながらテント場まで降り、テント撤収後、槍平小屋へ降りた。

22日(火)
この日は朝から霧もなく快晴で気温も低くアイゼンがきまる。デブリの通過もクリアして一安心。行きにはなかった箇所にデブリが出ていた。快調に歩いて10:00に新穂高温泉駐車場についた。
                                 (記::野島)