2013年10月10-15日  夏合宿 剱岳
           (北方稜線/源次郎尾根/八ツ峰Cフェース)


メンバー L秋山、SL野水、衣斐、相原、石井、津嶋、竹村、本田
※コースタイムは写真下に記載

合宿期間中は天候に恵まれて、快適に過ごせました。
はじめて目にした氷河に感激!
とりわけ三ノ窓雪渓の美しさに、「北峰稜線、また来るぞ!」と思いました。
源次郎尾根にはもの足りなさを感じるも、八ツ峰は訳ありで登攀できず・・・次回へのよき宿題となりました。(記 竹村)

●総括
合宿や会山行の前に充分歩かせておかないとメンバーの体力を読みにくいが、今回は、若いメンバーが多く北方稜線を一日で歩く事ができた。歩けて当然かもしれないが、16時間、よく歩いたと思う。
新人メンバーが多かったが、テント生活の手際は良かった。夏ということもあるが、起きてから出発するまで手際が良かったし、日に日に早くなっていった。
団体で歩くという点においては課題があった。歩く順番を決めてしっかり守る、トップは後ろを振り返ってペースを考えるといった基本が出来ていない。そういう基本と合わせて、パートナーシップという観点も大切にしてもらいたい。新人は、継続的に会山行に出席し、個人山行でも経験を積んでもらいたいし、冬では、吹雪の中で行動しなければならないことを考えると、冬合宿に向けて、チームで登るということをしっかり考えたい。

●8月14日の平蔵谷と長次郎谷の混同について
出発時間が早く(出会4時)ということもあり、周辺の景色をはっきりと確認できなかった。
暗闇の中で八峰の稜線が源次郎にかぶり、尾根を混同してしまった。
前方パーティが早いペースで進んでおり、彼らも八ツ峰に行くものと思い込んでしまった。前方パーティに誤って誘導されてしまった面もある。
本当にここが長次郎谷なのか、疑問はあったが、納得できるまで確認することを怠った。
雪渓では各人の体力差も影響して、まとまって歩くことが出来ず、パーティを一つにまとめられなかった。源次郎の一峰が見えないことが気になっていたが、パーティがばらばらに歩いていることに気を取られ、判断が遅れた。

●感想
<衣斐>
ルートファインディングの観点から、暗い中でも確認できる目印を事前に見つけておくべきだった。複数人で目印を共有することも大切。
<竹村>
源次郎は踏み跡がしっかりしており、一般道に近くなっている。日本三大雪渓を見ることが出来てよかった。
<石井>
北方稜線にはずっと行きたいと思っていた。長距離の運転で想像以上に体力を消耗した。
<津島>
長期間のテント生活は初めての経験だったが、楽しむことが出来た。北方稜線では、剱沢雪渓を最後まで歩き通せたことは自信になった。
<本田>
Cフェースを諦めることになってしまった理由は技術が無い点につきるので、今後、その課題に取り組みたい。

●コースタイム
8月10日(土) 晴 <入山>
L秋山、SL野水、竹村、相原、石井、津嶋、本田
5:00 立山駅駐車場着→7:30駐車場発→8:10ケーブルカー乗車→8:20バス乗車→9:20室堂着→10:00室堂発→10:40雷鳥沢→12:30剱御前小屋→13:00剱沢テン場着

8月11日(日) 晴 <北方稜線>
L野水、衣斐、竹村、相原、石井、津嶋、本田
3:15剱沢テン場発→3:45剱山荘→4:50前剱山頂→5:20平蔵のコル→6:05剱岳山頂→8:30池の谷乗越→9:30三の窓→10:00小窓の王→11:20小窓→13:00池の平小屋→14:00北俣手前→14:30渡渉→16:15真砂沢→19:00剱沢テン場

8月12日(月) 晴 <休息日/立山>
L野水、衣斐、竹村、津嶋、本田(秋山)
6:00剱沢テン場→7:20別山頂上→8:10真砂岳頂上→9:20大汝山山頂→9:45雄山山頂→10:30大汝山小屋→12:00別山山頂下→12:20剱沢テン場

8月13日(火) 晴 <源次郎尾根>
L秋山、SL野水、衣斐、竹村、石井、津嶋、本田
3:45剱沢テン場→4:50取付→7:101峰頂上→8:202峰頂先端懸垂開始→8:50懸垂完了→9:30剱岳山頂→10:05下山開始→11:10前剱山頂→11:50一服剱山頂→12:30剱山荘→13:00剱沢テン場着

8月14日(水) 晴 <平蔵谷>
L秋山、SL野水、衣斐、竹村、石井、津嶋、本田
3:05剱沢テン場→4:00平蔵谷出会→6:20別山尾根(カニのタテバイ下)→7:10剱岳山頂→9:30下山開始→10:30前剱山頂→11:30剱山荘→12:55剱沢テン場

8月15日(木) 晴 <下山>
L秋山、SL野水、衣斐、竹村、石井、津嶋、本田
4:40剱沢テン場→5:20剱御前小屋→6:50雷鳥沢→7:25室堂着→8:00バス乗車→9:00ケーブルカー乗車→9:10立山駅

●状態
剱沢テント場は混んでいたものの、源次郎・八ツ峰共に人はいるものの渋滞は発生していない。
一般登山客は多いようだが、お盆休みの影響で人がバラけたのかもしれない。
雪が多く、雪渓も切れていない、目立つシュルンドもなかった。
源次郎尾根は、行く度に踏み跡が濃くなっている。懸垂の支点はがっちりしている。